鮭のアスタキサンチンで免疫力アップ
川をさかのぼる力強い鮭の元気(アスタキサンチン)をもらえば、免疫力アップ!鮭を食べれば胃潰瘍や風邪の予防になります。
●アスタキサンチンは最強の抗酸化力
鮭は日本人に広く親しまれ、世界で取れる鮭の約4割をわが国が消費しています。日本で取れる鮭のほとんどがシロザケという種類です。秋の産卵期は北海道でアキアジ(秋味)と呼ばれ、それ以外の時季はトキサケ(時鮭)、トキシラズ(時不知)などと呼ばれたりします。
鮭といえばサーモンピンクという色があるほど、特徴的な赤い色をしていますが、意外にも分類は白身魚なんです。赤身魚の色はヘモグロビンなどの色素たんぱくですが、鮭のあの色はアスタキサンチンというカロテノイドの色なんです。カロテノイドには野菜に含まれるベータカロテンなど多くの種類があります。
その中でもアスタキンサチンの抗酸化力はとても強く、ベータカロテンの約40倍、ビタミンEのなんと約500倍もあります。鮭は生まれ故郷の川をさかのぼって子孫を増やすことで知られていますが、これが鮭にとって最大の試練です。天敵動物や強烈な紫外線にさらされ、体力を極限まで消耗しながら泳ぐ時のパワーの源がアスタキサンチンなのです。
アスタキサンチンは万病のもとになる活性酸素を除去し、免疫力を高め、自然治癒力を高めてくれる物質です。これによりガンなど病気の発生も阻止することが出来るのです。また、血行を改善し、悪玉(LDL)コレステロールがたまるのを防ぐので、心筋梗塞や脳卒中の予防に効果的です。
さらにアスタキサンチンの飛びぬけた抗酸化力は体全体を若返らせ、目の疲れや、白内障、皮膚の老化、そして胃潰瘍も改善してくれます。ピロリ菌に感染すると、殺菌のために大量の活性酸素が発生するのですが、増えすぎた活性酸素は胃壁そのものを攻撃してしまいます。アスタキサンチンはピロリ菌そのものを殺菌する作用は少ないのですが、増えすぎた活性酸素を消滅させることにより、胃壁の炎症を抑え、胃潰瘍を防いでくれます。
また、最近ではアスタキサンチンを配合したローションやサプリメントなどもあり、大変人気のようです。 アスタキサンチンの効果で乾燥肌やアトピー性皮膚炎でお悩みの方に好評のようです。
●鮭は丸ごと食べられる栄養豊富な魚
鮭は捨てるところがない魚で、身だけでなく中骨と呼ばれる頭の軟骨、塩辛になる内臓、皮、卵、白子も美味しく食べられます。中骨にはカルシウムやリンが多く、身に含まれるビタミンDと相乗して骨を丈夫にし、精神を安定させるのに役立ちます。骨を手軽に食べられる缶詰は、DHAやEPAなども含み、とても便利です。赤い卵のイクラや筋子にもアスタキサンチンがたっぷりあり、DHAやビタミンEも豊富です。内臓は鉄や亜鉛、皮はコラーゲンがたっぷり含まれています。
アスタキサンチンはエビやカニの殻などにも含まれますが、身の部分で摂取できるのは鮭だけなんです。粘膜を丈夫にするビタミンAや、良質のたんぱく質を含む鮭で、風邪などの予防に備えましょう。
●健康メニュー
アスタキサンチンは鮭を焼きすぎて焦がすと、損失してしまうのでご注意を!
タマネギなどの野菜類とホイル焼きにすると、DHAの流出も防ぎ、ビタミンCがアスタキサンチンの効果を増します。汁ごと食べられる鍋やシチューがおすすめです。精力増強に効く鮭の白子は醤油で甘辛く煮たり、フライにしてレモンを搾るとイケますよ。
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