アボカドは森のバター
アボカドは「森のバター」と呼ばれ、ギネスブックも認めた沢山の栄養の宝庫です。アボカドの脂質はコレステロール値を下げ、動脈硬化や心臓病を予防します。
●アボカドは血中脂肪を減らす成分がいっぱい
アボカドは中央アメリカ原産のクスノキ科の植物で、11種のビタミン、14種のミネラルを含んだ栄養豊かな果物なんです。その栄養価の高さはギネスブックでも認定され、世界中で食べられる38種類の果物の中でも1位にランクされています。
アボカドはクリーミーな食感で美味しいですが、約20パーセントの脂肪分を含んでいます。カロリーは1個でご飯1膳半ほどあり、少し高めです。しかし、その8割は不飽和脂肪酸なのでコレステロールの心配が要りません。
また、アボカドの脂肪にはオレイン酸が多く、これは悪玉(LDL)コレステロールを減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やす働きがあります。オレイン酸といえばオリーブオイルには心臓病予防に効果があるとお墨付きが出ています。
アボカドにはもうひとつコレステロールを減らすベータシトステロールという脂質が含まれています。これが胆汁酸に作用し、コレステロールの吸収を抑え、あまったものを体外へ排出してくれます。アボカドは1日半個程度でコレステロール値を下げる効果があります。
アボカドはビタミンB2も多く、これは脂肪の代謝を促し、血中脂質や中性脂肪がたまるのを防いでくれます。また、このビタミンは皮膚や粘膜の健康を維持する大切な栄養素で、不足すると口内炎や結膜炎、肌荒れを引き起こしやすくなります。
アボカドで忘れてはならないのはビタミンEの含有量です。1日の必要量の3割も含まれています。ビタミンEは血行を改善し、強い抗酸化作用で老化防止の役割も果たします。また、男性ホルモンの分泌を助けたり、酸素の利用効率を高め、運動能力や持久力を向上させてくれます。アボカドにはビタミンEと一緒に摂取すると相乗効果であるビタミンCも含まれています。冬は寒さによるストレスで、体に悪影響を与える活性酸素も増えます。
アボカドで北風に負けないパワーを身につけましょう。
●グルタチオンが肝臓を健やかに
暴飲暴食や不規則な生活になりがちな方。とくに年末は宴席などでどうしても無理をしてしまいます。こんな時に傷めるのはやはり胃腸や肝臓です。アボカドに含まれるビタミンのひとつナイアシンは、胃の消化を助け、胃腸を丈夫にしてくれます。さらに、イライラや頭痛、不眠にも効果があり、精神を安定させる作用もあります。
いくら栄養をとっても肝臓が元気でなければ、全身に行き渡りません。アボカドには肝臓の解毒作用を促進する抗酸化物質グルタチオンが含まれています。これは肝臓を傷つける活性酸素を除去し、肝機能を正常化する働きを持っています。
アボカドは高血圧に効果があるカリウムも沢山含んでいます。通年売られているので生活習慣病が気になる人はぜひチェックしておきたい果物ですね。
●健康メニュー
アボカドは熟成度が美味しさのカギなのです。完熟品は果皮が黒く、下部を軽く押すと弾力があります。硬いものは室温で追熟させてから食べましょう。未熟なものを切ってしまったら、天ぷらにすると食べやすくなりますよ。ご飯とも相性が良さそうです。レモン汁を果肉にかけると色の変色を避けられます。
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