スプラウトでピロリ菌撃退
新芽には成長に必要な栄養が一杯!これをそのまま食べられるのがスプラウト。薬効性が高く現在とても注目されています。
スプラウトにはピロリ菌を殺菌する作用もあります。
●ガンの発生を防ぐブロッコリーの芽
スプラウトとは発芽して間もない野菜の総称です。スプラウトは国を上げてガン撲滅を目指すアメリカからブームが起こりました。ブロッコリーの新芽が主流ですが、ほかにマスタード、レッドキャベツ、ソバなどもあり、貝割れ大根やモヤシもスプラウトの仲間です。
スプラウトの大きな特長は、成熟した野菜に比べ、はるかに高い栄養素が詰っていることです。植物の種は発芽する時に最も成長し、蓄えていたエネルギーを一気に放出します。また、ホルモンの働きや光合成などで、ビタミンやミネラル、酵素類などが増え新しい栄養素が生まれてきます。
スプラウトに多く使われるアブラナ科の植物(ブロッコリー、マスタード、キャベツ、貝割れなど)には、グルコシノレートという辛み成分が含まれ、これが分解されるとスルフォラファンという成分に変化します。このスルフォラファンにはガン抑制効果があり、とても注目されるようになりました。
発ガン性物質は通常、肝臓で作られるフェーズ2という酵素の働きで無毒化され、体外へ排出されますが、スルフォラファンにはこの酵素を活性化させる作用が認められています。特に発芽して三日目のブロッコリーのスプラウトには成長したブロッコリーの20~100倍ものスルフォラファンが含まれています。
ガン抑制効果を期待する場合、成長したブロッコリーなら1週間に1キロ必要なところ、スプラウトではわずか50グラムでまかなうことができるんです。ガン発症のリスクはこれで半分に減らせると発表されています。もちろん成長したブロッコリーよりスプラウトのほうがすべて勝っているわけではありません。ビタミンCや葉酸は成長したものの方が多く、植物繊維も豊富です。
スルフォラファンはほかに、胃潰瘍や胃ガンの原因となるピロリ菌を殺菌する作用もあります。また、加熱に強いので多彩な料理に使えます。スプラウトは毎日少量でガンの危険性を減らすことが出来る食材なのです。ブロッコリーのスプラウトは種を買って自宅でも簡単に育てられます。さじ1杯の種で、ザルいっぱいの新芽が収穫できて経済的です。
●ソバのスプラウトはルチンの宝庫
血圧や血糖値が気になる人に食べてもらいたいのはソバのスプラウトです。ソバ粉の100倍以上含まれるルチンが、毛細血管を強化し、脳卒中なども防いでくれます。ルチンの効果を期待するなら毎日ざるソバ1枚を食べなければなりませんが、スプラウトはたった6本程度でOKなのです。ソバのスプラウトは噛むと少しヌルッとし、茎が淡い紫色です。
スプラウトは農薬もなく、摘みたてを食べられますね。新芽パワーで病気に負けない体作りをしましょう!
●健康メニュー
スポンジがついているスプラウトは丸ごと水で洗い、使う直前に切り離すと栄養が逃げません。サラダはもちろん炒め物や汁物など、どんな料理とも相性が良い野菜です。酒の肴には「チーズとスプラウトの海苔巻き」はいかがですか?海苔でビタミンCが補え、チーズのたんぱく質が肝臓を守り、栄養バランスもよい一品です。
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