苺(イチゴ)で歯磨き?
イチゴには老化を防ぎ、血管を強くするビタミンCがいっぱい!『イチゴは真っ赤な実がなるフルーツ』と思われていますが、これには2つの間違いがあります。
ひとつは赤いのは果実ではなく花托(かたく 果実のベッドのような部分)が膨らんだ『偽果(ぎか)』というもの。本当の果実は周囲にあるツブツブで、中にはちゃんと種があります。
もうひとつは農水省ではイチゴはフルーツではなく『果実的野菜』と分類していることです。行政上は草本性植物は野菜になるのです。
さて、イチゴにはビタミンCがたくさん含まれています。大き目のイチゴだったら5,6個ほどで1日の必要量を摂取できます。ビタミンCは体の免疫力を強化し、風邪などの感染やストレスから身を守ってくれます。また、増えすぎた活性酸素を除去する抗酸化物質として働き、老化やガン、心筋梗塞、動脈硬化、白内障などの予防にも有効です。
ビタミンCはもともと壊血病(かいけつびょう)の予防因子として発見されたものです。壊血病にかかると血管がもろくなり、歯茎や内臓から出血し、その昔は死に至ることもありました。大航海時代の船乗りを悩ませた病気で有名です。
ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、血管壁を丈夫にし、細胞同志を結合する重要な役割を持っています。軽い打ち身で内出血したり、歯磨きで歯茎から出血しやすい人はビタミンCの不足に注意してみては?
イチゴには色素成分のアントシアニンなどのポリフェノールも含まれ、ビタミンCと一緒に強い抗酸化力が秘められているのです。
イチゴは香りと甘酸っぱさが身上ですが、あの甘さにはガムでお馴染みのキシリトールという糖の一種が含まれています。キシリトールは虫歯の原因になるミュータンス菌の増殖や働きを抑えたり、唾液の中のカルシウムと結合して、歯からカルシウムが抜けるのを防ぎます。食後にイチゴを食べ、歯磨きをすると歯の健康に効果的のようです。
イチゴのすっぱさの方はクエン酸やリンゴ酸によるもので、これらは疲労回復にとても役立ち、食欲不振にもよいです。もし酸っぱめのイチゴを買ってしまったら、細かく刻んでお酢の代わりにドレッシングに使うと、香りも彩りも春らしいサラダが出来上がります。
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