舞茸(マイタケ)で免疫力アップ
伝説のキノコといわれたマイタケの成分であるMDフラクションが免疫力を増強し、群を抜いた抗ガン作用があります。
●ガンやエイズに効く、マイタケ独自の成分
マイタケは1970年代後半に人工栽培に成功し、市場に出回るようになりました。それまでは幻のキノコと珍重され、江戸時代は大名への献上品になり、同じ重さの銀を褒美にもらえたほど希少価値が高かったようです。「舞茸」という字は、発見者が思わず舞い上がるほど喜んだのが由来だそうです。
マイタケは漢方薬の霊芝と同じサルノコシカケ科で、この科のキノコは薬効が高く、昔から薬や薬膳料理によく使われています。しかし普通に食用になるのはマイタケだけなんです。
キノコ類にはベータグルカンという多糖類が多く、これには体の免疫力を強化し、抗がん作用のある成分が含まれていることが解明されています。特にマイタケから抽出したものは効果が高く、「MD-フラクション」と名付けられています。ちなみにMはマイタケの頭文字、Dは抽出した順番をABCと数え、4番目に得られた成分に一番高い抗腫瘍性がみられたからです。
マイタケのMD-フラクションは直接ガン細胞を攻撃するのではなく、体内の異物と戦う免疫細胞のマクロファージや、NK(ナチュラルキラー)細胞などを活性化してガンを抑制する仕組みです。この物質のマウスへの投与実験では約8割にガン増殖阻止が認められています。また、抗がん剤との併用ではそれ以上に阻止率が上がり、抗がん剤の副作用も減少させることが分っています。実際の医療でもこの抽出物はガン治療の代替医療として使われ、成果を上げているようです。さらにこれには抗エイズ作用もあり、すでにアメリカでは患者への臨床試験が進行中のようです。
マイタケのMD-フラクションは、マイタケを直接食べることでも効果があり、免疫力を上げることで老化防止や風邪などの予防にも効果を発揮します。1日おきに3分の1パックぐらい食べるといいようです。
●マイタケで生活習慣病をシャットアウト
糖尿病は生活習慣病で、インスリンというホルモンの不足や作用の低下が大きな原因です。マイタケにはインスリンの反応を敏感にして血糖値を下げ、糖尿病の予防改善をする独自の成分もあります。またこれは肥満や高血圧の改善、血中コレステロールの抑制や排泄にも効き、成人病予防にも有効です。 マイタケには脂肪の代謝を促進し、精神を安定させるビタミンB2、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、胃腸障害を防ぐナイアシンが豊富で、植物繊維が腸内の環境を整えてくれます。
薬効があるマイタケですが調理方法が肝心です。特有の有効成分は水溶性なので水洗いは禁物です。黒い煮汁にも成分が出ているので、汁も一緒に食されるといいですよ。
●健康メニュー
マイタケは秋田のきりたんぽ鍋には欠かせない食材です。煮ると濃厚なダシが出るので味噌汁や鍋物に大いに活用しましょう。独自の有効成分は高温に弱いため、揚げ物や炒め物の時には素早い調理を。マイタケの天ぷらが冷めたら巻きずしの具にすると、シコシコとした歯ざわりで美味しく、わさびを入れるとさらに美味しいですよ。
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